【歯科】不整咬合の治療②

歯科担当獣医師の森田です!

今回のブログは若齢犬で多い不整咬合の治療の解説です。
噛み合せのポイントは過去のブログ「犬の歯の矯正①」をご参照ください。

不整咬合

犬の不整咬合は様々なクラスがありますが、治療適応として以下の基準が参考にされています。

・対側の歯に当たり、正常な歯の萌出を妨げている。
・対側の粘膜、歯肉、口蓋に当たり炎症や潰瘍を引き起こしている。

それでは、下の写真を見てみましょう。

この症例は不正咬合クラス2、いわゆるオーバーショットです。
下顎の犬歯が上顎の犬歯の根本および口腔蓋に当たっています。
麻酔をかけて観察してみると当たっている部位がびらん化していました。


飼い主様と相談し、歯を温存するために歯冠切除歯冠修復を全身麻酔下で行いました。

このように、犬歯の背を低くし表面を歯科用コンポレットレジンで覆うことで対側の口腔蓋への接触を防ぎます。

まとめ

わんちゃんの歯列矯正は人ほど審美的な目的はありませんが、健康な歯を維持するために重要な治療です。
歯が反対の歯や粘膜、歯肉、口蓋に当たっている子は治療が必要な場合もありますので動物病院を受診しましょう。


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