【歯科】猫と人の歯の違い

歯科担当獣医師の森田です!
今回のブログは猫と人の歯の違いについてまとめてみました!

1. 歯の本数

人間の歯: 人間には通常32本の歯があります。これには、切歯(前歯)8本、犬歯4本、小臼歯8本、大臼歯12本が含まれます。

猫の歯: 猫の成猫には通常30本の歯があります。これには、切歯12本、犬歯4本、小臼歯10本、大臼歯4本が含まれます。

2. 歯の形状と役割

人間の歯: 人間の歯は多様な形状を持ち、それぞれが異なる役割を果たしています。切歯は食物を噛み切るために使われ、犬歯は食物を引き裂くために使われます。小臼歯と大臼歯は、食物をすり潰すための構造をしています。人は雑食の生き物であるため、このように歯の形が進化したと言われています。

猫の歯: 猫は肉食動物であり、肉を食べるのに特化した歯を持っています。猫の犬歯は非常に鋭く、獲物を捕らえるために使われます。猫の臼歯は鋭く、食物を細かく切り裂くことに適していますが、人と違って食物をすり潰す能力はほとんどありません。

3. 歯の交換時期

人間の歯: 人間の乳歯は通常6歳頃から12歳頃にかけて永久歯に交換されます。

猫の歯: 猫の乳歯は、生後約3〜4ヶ月で永久歯に交換されます。

4. 歯の健康とケア

人間の歯: 人間は歯磨きやフロス、歯科検診など、歯のケアに多くの注意を払います。虫歯や歯周病は一般的な問題です。

猫の歯: 猫も歯のケアが必要ですが、自然界では歯磨きはしません。猫の歯の健康を保つためには、適切な食事や、場合によっては動物用の歯ブラシを使用したケアが推奨されます。猫は歯肉炎や歯石の形成に悩まされることがあり、これらは獣医師による定期的なケアが必要です。

まとめ

猫と人間の歯には、進化の過程でそれぞれの食生活や生活環境に適応した違いがあります。人間は雑食性であり、歯の構造は多様な食物を処理できるように進化しました。一方、猫は肉食性であり、その歯は肉を効率的に摂取するために特化されています。この違いは、両者の食生活や健康管理、歯科疾患にも関わりがあります。
皆さんもお家の猫ちゃんがどのように歯を使っているか観察してみましょう!

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