こんにちは。皮膚科の馬場です。
今日は脱毛症の中でも、淡色被毛脱毛症についてお話しします。
(犬って、実はいろいろな脱毛症があります。。)
淡色被毛脱毛症とは
「淡色被毛を持つ犬の淡色被毛のみに発症する、炎症をともわない脱毛症」のことです。。。。!
淡色被毛とは、黒や茶がより明るくなった毛色(ブルー、フォーンなど…)のことで、それらの毛が抜ける病気が淡色被毛脱毛症です。
写真を見ると一目瞭然ですが、体幹の(もともと)薄黄色の毛が抜けているのに対し、白い毛は無傷で残っています。
好発年齢は6ヶ月〜2、3歳で、チワワ、イタリアングレーハウンド、ダックス、ドーベルマンにまれに見られます。
脱毛に加えて細菌感染を伴うと、かゆみがでたり、かさぶたがついたりします。
淡色被毛脱毛症になる仕組み
毛根には、毛に色素を運搬する役割をもつ、「メラノサイト」と呼ばれる細胞が存在します。
淡色の被毛を持つ犬は、メラノサイト上に「色素希釈遺伝子」と呼ばれる、色を希釈する(薄める)役割を果たす遺伝子を持ちます。
淡色被毛脱毛症の犬は、この「色素希釈遺伝子」に変異が生じてしまうことで、毛への色素の運搬がうまくいきません。
そのせいで色素が毛根に溜まってしまい、毛が脆く、抜けやすくなってしまいます。
診断
診断は犬種、年齢、毛色といった情報に加え、抜毛検査(顕微鏡での毛の観察)、病理検査(毛根の組織の観察)、
似ている脱毛症の除外により、総合的に判断します!
淡色被毛脱毛症と診断された場合の治療法については、次回お話ししていきます。
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