猫の歯周病は放置すると全身の健康に影響する!
猫も人間と同じように、口腔ケアが大切です。
歯周病は猫の口腔疾患の中で最も多く、適切なケアを行わないと歯を失うだけでなく、慢性腎臓病につながることがあります。
歯周病の兆候や予防について理解しておくことが重要です。
歯周病とは?
歯周病は、歯の表面に蓄積するプラークや歯石が原因で起こる歯肉や歯周組織の炎症です。
初期段階の「歯肉炎」では、歯肉の赤みや腫れが見られますが、進行すると「歯周炎」に発展し、歯を支える骨が破壊されることもあります。
症状が進むと、以下のような兆候が現れることがあります:
- 口臭が強くなる
- よだれが増える
- 食事時の痛み・咀嚼の問題
- 歯肉の出血
- 顔やあご周辺の腫れ
歯周病の原因
主な原因はプラークの蓄積です。プラークは唾液中のタンパク質と口腔内の細菌が混ざり合ったもので、放置すると歯石となり細菌の温床になります。また、特定の原因菌としてPorphyromonas属の細菌が関与していることが研究で明らかになっています。さらに、以下の要因も関係しています:
- 年齢による唾液の変化
- 歯並び(歯の隙間が狭いなど)
- 食事(ウェットフード中心の食事)
予防と治療法
猫の歯周病は、早期発見と予防が鍵です。以下のポイントを参考にしましょう:
- 日常の歯磨き
特別なペット用歯ブラシと歯磨きペーストを使い、週に数回の歯磨きを行うことが理想です。歯磨きが難しい場合は、口腔ケアスプレーやデンタルガムを活用しましょう。 - 定期的な歯科検診
獣医師による歯科検診を年に1〜2回受けることで、早期発見と治療が可能になります。 - 適切な食事
ドライフードや歯垢予防効果のあるデンタルケア用フードを取り入れることで、歯石の蓄積を抑えることができます。 - 治療法
重度の歯周病の場合は、獣医師による歯石除去や抜歯などの処置が必要です。また、感染が広がっている場合は抗生物質の投与が行われます。
まとめ
猫の歯周病は見逃しがちな疾患ですが、口腔ケアを怠ると健康全般に悪影響を及ぼします。飼い主として、猫の歯の健康を守ることは重要な責任です。愛猫が長く健康に過ごせるよう、日々のケアを大切にしましょう!