こんにちは。東京動物皮膚科センター / 神宮プライズ動物病院の馬場です。
本日は、犬のアトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎に伴う痒みの治療に関する最新情報をお届けします。
アトピー性皮膚炎は、人も動物も共通して悩まされる疾患のひとつ。特に犬では、慢性的な痒みが続き、飼い主さんの頭を悩ませることも多いですね。そんな中、新たに登場したのがZenrelia(イルノシチニブ錠)というお薬です。
Zenreliaとは?
Zenreliaは、最近日本で承認された新しい治療薬で、JAK阻害剤というカテゴリーに属します。この薬の主な作用は、痒みや炎症を引き起こすサイトカインの働きを抑えることです。具体的には、IL-31といった痒みを引き起こす物質に関与するJAK-STATシグナルをブロックし、痒みの元から治療するという優れた特徴を持っています。
一日一回の経口投与で効果を発揮し、食事の前後に関係なく投与できるため、飼い主さんにも非常に使いやすいのがポイントです。
Zenreliaの特徴
速効性と持続性
- 速効性:投与後早期から痒みの軽減が期待できます。
- 持続性:反跳痒みのリスクが少なく、長期間安定した効果を発揮します。
臨床試験の結果
- 臨床試験では、77%の犬が痒みの臨床的寛解(PVAS<2)を達成したというデータが出ています。これは、従来の治療薬と比較しても非常に優れた結果です。
注意点
Zenreliaを使用する際には、以下の点に注意が必要です:
- 使用可能な犬:12ヶ月齢以上、3kg以上の犬が対象です。
- 併用薬:ステロイドやシクロスポリンとの併用はいまのところ推奨されていません。
Zenreliaの処方をご希望の方へ
「うちの子、最近ずっと痒がっているけど、何が原因かわからない」
「病院に行ったけど、なかなか治療がうまくいかない」
そんなお悩みをお持ちの飼い主さま、ぜひ一度ご相談ください。
大切なのは、きちんと診断をつけること。
痒みの原因をしっかり特定し、その子に合った治療プランをご提案します。Zenreliaは、新しい選択肢としてその効果を存分に発揮してくれるでしょう。
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