こんにちは、東京動物皮膚科センターの馬場です!😁
今回は犬の膿痂疹についてお話しします。
病因と症状
膿痂疹は毛包以外の皮膚に発生する表在性細菌感染症で、特に若い犬や鼠径部、腋窩に多く見られます。特徴的な症状は、小さな非毛包性膿疱(毛包に一致しない)であり、通常痛みを伴いません。発症の背景には、不衛生な環境や栄養状態の悪さが関与することもあります。

鑑別診断
膿痂疹と似た症状を示す疾患として、以下が挙げられます。
- 毛包虫症
- 皮膚糸状菌症
- 虫刺され
- 初期の疥癬
これらを除外するために、細胞診や抜毛検査、掻爬検査が重要になります。
治療
膿痂疹の治療は主に外用療法が中心です。
- 消毒(クロルヘキシジン、過酸化ベンゾイルなど)
- 抗菌シャンプーの使用
- 局所抗生剤の使用(フシジン酸、ムピロシンなど)
- 場合によっては短期間の経口抗生剤の使用
- 飼育環境の改善(清潔な環境の維持、栄養管理)
予後と注意点
適切な治療を行うことで予後は良好です。ただし、基礎疾患の管理や生活環境の改善がされない場合、再発することもあります。
- 皮膚の衛生管理を徹底する
- 定期的なシャンプーを行う(推奨頻度:週1~2回)
- 免疫力が低下しないよう栄養管理をする
おわりに
膿痂疹は適切なケアで速やかに改善できる疾患ですが、再発防止のための生活管理が重要です。飼い主様と協力し、健康な皮膚環境を維持することが再発予防のカギとなります。
皮膚のことでお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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