歯科担当獣医師の森田です!
今回のブログでは人の歯周病治療でも用いられている歯周外科治療について解説していきます。
動物病院ではあまり一般的ではないこの治療方法がどういったものなのか、学んでいきましょう!
一見綺麗に見える歯でも…
下の写真は一般的な全身麻酔下での歯石除去を行なった症例の写真です。
矢印で示す右上顎の第四前臼歯の歯石沈着と歯肉の後退が目立ちます。
割愛しますが歯科レントゲン検査にて中程度の歯周病と診断しました。
一見綺麗になったように見えますが、拡大して見てみましょう。
矢印で示した場所はまだバイオフィルムが沈着しています。
このように、後退した歯肉や溶けてしまった歯槽骨が作り出した歯周ポケットにはまだ歯周病の原因となる菌が潜んでおり、見える範囲の歯石除去だけでは治療は不十分なのです。
フラップ手術
肉眼的に確認できない歯周ポケットの奥のバイオフィルムを落とすために、写真の症例に対してはフラップ手術と呼ばれる歯周外科治療を行いました。
フラップ手術とは、歯ぐきを切開して開き、歯根の先まで目で見える状態にして細菌や歯石など歯周病の原因となる汚れを徹底的に除去する手術です。
具体的な手順は以下となります。
1. 浸潤麻酔を行う
2. 歯肉を切開
3. 歯根に付着した汚れを歯科用器具を使用し除去
4. 根面を滑らかにして歯ぐきを元に戻し、縫合
つまり、歯周ポケットの深い部分まで見える状態にして細菌や歯石など歯周病の原因となる汚れをとっていくということです。
そうすることにより、歯ぐきが歯根面に再付着し歯周ポケットが浅くなります。
この他にも骨芽細胞などを用いた歯周組織再生治療も当院では施術可能です。
歯石の沈着でお悩みの方はぜひ当院の歯科をご受診ください。
神宮プライス動物病院の予約はコチラ⬇︎
診療予約サイトへ