口の中に穴が空いてしまった猫ちゃん

歯科担当獣医師の森田です!

以前コラムで解説した不整咬合ですが、放っておくと口に穴が空いてしまうリスクがあります。
当院ではなるべく歯を温存するような歯科治療を目指していますが、咬み合わせの具合によっては歯を抜かざるを得ないケースもあります。
今回のブログでは不整咬合の治療について解説していきます。

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不正咬合による口腔鼻腔瘻

下の写真を御覧ください。

この猫ちゃんは小さい頃の交通事故で顎の骨が歪んでしまい、歯並びがずれてしまいました。
青矢印で示した下の歯が長い年月をかけて上顎の口蓋にあたり、潰瘍化した後に穴が空いてしまったのだと推測されます。

この穴は鼻腔に達していて、食事や飲水のたびにくしゃみや鼻水などの症状に悩まされているとのことでした。
当たってしまっている上顎に歯の抜歯とともに、鼻に達している穴を塞ぐ手術を行いました。

唇の内側の粘膜を一部借りてきて縫合するようなフラップ形成を行い、穴は無事に塞がりました。

まとめ

このように、歯並びの問題で口に穴が空いてしまうこともあります。
特に猫の歯は鋭く尖っているため、口蓋や口腔粘膜に当たると潰瘍などを伴います。

動物病院でもなかなかお口の中を見せてくれない猫ちゃんですが、違和感を感じたらすぐに病院へ相談しましょう。

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